「申し訳ありません」の違和感。当たり前が違うだけ。
海外赴任から帰国して1か月、電子レンジでエラーが発生しました。
電子レンジは海外に行く前から使っていたもの。そろそろ寿命でも納得です。
夕飯はヨシケイの時短メニューが多い我が家では、電子レンジの故障は命とりなので、急いでサービスセンターに電話しました。
「電子レンジでこのような表示がでたのですが、、購入して5年くらいで、、、」と伝えると、サービスセンターの方から本当に申し訳なさそうな口調で
「それはご迷惑をおかけしてしまいたいっへん申し訳ありませんでした。」との回答。
むむむ、なんだかむず痒い。
買って1週間で壊れたら確かに「ご迷惑」だけど、5年もたてば壊れて当然。
サービスセンターの方の責任ではないから謝る必要ないのになあ、、、と。
この違和感、少し前まで赴任していたアメリカでの対応との違いで感じたものです。
アメリカでは、サービスセンターの人たちは顧客からの問い合わせに決められた範囲で対応する。決して「ごめんなさい」とは言わない。自分の責任ではないから。
自分の裁量で対応できない場合は上司に電話を回すし、顧客側も担当者で対応できないと感じたら上司に回してもらいます。権限のない担当者ではできることが限られるので、それ以上の対応が望めないためです。
赴任当初は、サービスセンターの融通の利かなさに何度もイライラしたものですが数年いる間に「それが当たり前」という感覚が自分の中にしみついていたようです。
日本のサービスは極上で世界に誇れるもの。責任や裁量にとらわれず最大限できることを探してくれる人がたくさんいます。私自身も「申し訳ありません」と言われて不便さに対する留飲が下がった部分もあります。
ただ、素晴らしいレベルのサービスが得られなければ、人はそれに慣れます。そうじゃない国はサービスが悪いのではなく、それが当たり前なだけ。
数か月したら日本のサービスが当たり前になってしまうと思うけど、いい・悪いではなく、国と国では「当たり前が違うだけ」という感覚は覚えておきたいです。