「13歳からのアート思考」x「バンクシー展」アートとは既存の概念に戦いを挑むこと。バンクシーは時と場所の軸を追加。
13歳からのアート思考を読み、その後「バンクシーって誰?展」に行き、見える部分に制限されない、これまでの概念に戦いをいどむ表現のかたちがアートだとわかりました。
美術館にいくのは大好きです。美しいものはいい。
でも「名画」と言われる絵の良さがわからないことも。
美しくも上手にも感じないし、なんか怖いし・・・価値がワカラナイ。
でも、13歳からのアート思考によれば、カメラの登場により目に映る通りに世界を描くことのゴールが崩れ、その中で遠近法的なリアルさに疑問を投げかけたことに価値があるそうです。
絵そのものではなく、その表現がどんな概念を打ち破ろうとしたかという思想自体に価値があるという考え方に驚きました。
その後、「バンクシーって誰?展」でも同じようなことを考えさせられました。
バンクシーとは正体不明のストリートアーティスト。オークションに出した自分の絵にシュレッダーを仕込んで、落札された直後にシュレッダーにかけてしまうような過激な人物です。
大人気だけど、落書きだし、過激さもちょっとパフォーマンスっぽい、と良さがやっぱりワカラナイと思っていましたが、特に、イスラエルに残されたアートで考えが変わりました。
- 「力を持つものと持たないものがいるとき、何もしなければ持つもの側に立つことになる。完全な中立はあり得ない。」
- ガザの廃墟に描かれた子猫のかわいい絵について「ネット民は破壊されたガザの廃墟は置き去りにして、子猫の写真にしか興味をしめさない。だから子猫の絵を描き、ギャップでガザ地区の現状を伝えたかった。」とコメント。
解説に「バンクシーのストリートアートは作品とそれが描かれた時と場所が巧妙に選ばれている」とありました。
なんらかの概念を壊そうとし、挑むことがアート。
その中に時と場所の軸まで加わったことが、バンクシーの絵の価値を高めているということなんですね。
アートをみるのがますます楽しくなりました。