本の感想:問題解決「問題がどこにあるか」を見つけ出す!
問題が起きた時、最初に何をしますか?
私はついつい「こんな手法が効くのではないか?まず試そう」と動いてしまいがち。
こんなHow思考の落とし穴のやばさを教えてくれるのが「問題解決」です。
MECE、なぜなぜ5回、PDCA、などと聞くと、「そういう小難しいことをしっかり考えるのは経営層や企画部の仕事でしょ」と思ってしまいがちですが、問題解決は仕事の進め方の基本であり、自分がいかに場当たり的に仕事をしてきたかを思い知らせてくれる本でした。
ハードウェアを製作するメーカが問題を分析して解決する物語と、その解説がセットになっていて、物語の登場人物がダメだしされていることがそのまま自分にも当てはまるというわかりやすさ!(ちょっとへこむけど。)
数々の手法が盛り込まれていますがその中で全体を通して大事にされているのが、最初に「問題がどこにあるのか」を見つけ出すこと。
子供が「体調が悪い」と言ったらどうしますか?
①「大丈夫?」「大変だね。」と気遣う。
②「医者に行こう」「薬を飲もう」と対策を示す。(How)
③「昨日夜更かししたからじゃないの?」「アイス食べ過ぎた?」と原因を聞く。(Why)
④「どこが悪いの?」「お腹が痛いの?」と問題がどこにあるかを特定しようとする。(Where)
きっと家では①~④の合わせ技で対処しているとおもいます。
その中でも④の「Where」を特定することで、より的確な③「Why」を見出し、②「How」につなげることができます。
子供の体調なら、Howの「病院に行こう」でよさそうですが、もしかしたら友達とケンカして学校にいきたくないから気持ちが悪いといっているのかも。そうなると病院に行っても解決しないですよね。
Whereを特定しないとWhyがしぼりこめないし、WhyがわからないとHowが有効かわかりません。
この「どこが原因かつかむ」というのはリーダーシップにとっても大変重要。
私の尊敬する佐々木常夫さんが、24人のリーダーを生き方を通じてリーダーシップを語る本でも「最も大事なことは、現実を直視し事実を正しく知ること」とされていました。
とにかく何か動かねば。早く結果を得たい。猪突猛進型の私はとにかくやってみることに重きを置きがちです。振り返ると、現実を見ずに「こうであったらいいな」という楽観的なビジョンに基づいていたこともありました・・・。だから、問題が解決しなかったときに次にどうすればいいかわからなくなってしまう。
動き出したくてうずうずする自分を押さえて、現実を見てまずは問題がどこにあるかつかむ。
仕事でも家でも、心掛けたい視点です。