こじるりから気づく。気が利いてると思われなくてもいい。
最新科学についてわくわくするだけでなく、研究者の方々の研究対象への愛がびしびし伝わってきて、静かな熱に応援したくなってしまいます。
いつもMCの小島瑠璃子さんのコメント力には感心させられます。
- ロボコンの取材に対し「次は連れて行ってくださいよー」と興味を示す。
- 動物を追った番組について「環境が大事と押し付けるのではなく、動物の番組で環境を守りたいと思わせるのが素晴らしい」と作り手の気持ちを読む。
- 「アポロの番組は周りでもすごく反響があって。解説ではなく肉声だったからではないかと。」と見る側に立って自分の意見を言う。
よく勉強もしていて、すごい!
他の人も同じような感想だろうと、ネットで検索してみると。あれ?予想外に否定的な意見が多い・・・
「こじるりが中心になっている」「でしゃばりすぎ」「研究者へのリスペクトが足りない」「研究の話に集中できない」など。
「研究・科学の内容がしっかり聞きたい」というニーズに対しては、気の利いたコメントではなく、邪魔をしないことが求められるのか。
もともと前にでるのはあまり得意ではなく、新入社員の頃は会議でも貝になっていました。でも遠慮はいけないと、最近は会議でも必ず発言するように心がけていたのに!
気の利いた発言が疎まれるなんてどうすりゃいいのー!?
でも、振り返ってみると、会議中で「気の利いた発言」を「会議の価値を高める」ことより重視していた自分がいました。
会議で求められるのは「みんなでよい解を出すこと」であり、「自分がよい発言をすること」ではないんですよね。
この気付きを、大御所の集まる定期会議に応用してみました。
ご年配のスペシャリストが多く集まる会議ですが、ポジション的にファシリテーションを任されることが多く、「気の利いたことを言わないと」と背伸びをして、アクションアイテムの確認などではちょっときつい物言いになってしまうことも。
今回は大御所さんのお一人がきついことをいう役割を担ってくださったこともあり、基本的には参加者の皆さんにお任せして、沈黙が続いたときに「さきほどのお話はこういうことでしょうか」と少しゆるめにコメントするようにしました。ご発言がちょっとおかしな方向に進んでいるときも、少し我慢していると、より適切な人が指摘してくれます。
必要なことは言わなければなりません。でもそれが全部私である必要はないし、気が利いてる、と思われなくてもいい。一歩ひいたコントロールの道も探求しがいがありそうです。
科学の国、エストニア。人を変えられるのは環境だけ。子供のおかげで知る世界。
エストニアってご存じですか?
人口130万人と、さいたま市くらいの規模の小さなヨーロッパの国だけど色々すごい!
- 生徒の学習到達度調査で科学世界3位、数学世界9位。ヨーロッパで総合1位。
- 政府や銀行の手続きの99%がオンラインでできる。
- 国公立で博士課程を学ぶ人は、学費ゼロ。外国人でも!
- 学費、家賃、光熱費合わせても、年間110~140万円で留学できちゃう。
- ビザはエストニアに行ってからでも取れる。
もともと、エストニアというと「多くの手続きが電子化している電子国家」という印象しかありませんでした。
上記の情報は子供の留学説明会で担当者が説明してくれた内容です。
子供自身はまだ留学は考えていませんが、私がエストニアに興味があって参加してみたところ、エストニアという国を知ることができ、留学生のインタビューで生の声を聴けて、疑似留学を楽しめる2時間でした。
子供関連の説明会は、学校だ、塾だ、部活だ・・・といろいろあってちょっと大変だと感じることもあるけれど、子供がいなければ知る機会がなかった世界の扉を開けてくれます。
元マッキンゼー、現BBT大学学長の大前研一さんは、人を変えるには3つの方法しかないと言っています。
- 時間配分を変えること。
- 住む場所を変えること。
- 付き合う人を変えること。
子供を産んだことで「時間配分」も「住む場所」も「 付き合う人」も強制的に変わり、世界が大きく拡がりました。子供たちに感謝ですね。
次のステップは受動的な変化ではなく、意識的に「ありたい人」に近づいていくことです!
世界の「誰かの家からの景色」が見れる。旅好きにおすすめサイト。
すっかり空気が秋になりましたね。
旅に行きたい!だけど、コロナでどこにも行けなくて気が滅入る・・・
そんなあなたに、世界中の「誰かの家の窓」からの風景をのぞける「WindowSwap」というウェブサイトがおすすめです。
観光地名所がうつるわけではないけど、スコットランドで庭にきた小鳥たちをぼんやり眺めたり、 イタリアの田園と遠くに広がる海を臨んだり、ハンガリーの古城を目前にした風景を楽しんだり・・・
ちょっとした花や木々の種類や、うつりこむインテリアを見ると、そこに住む人たちを妄想しながらまだまだ自分が体験したことのない文化がたくさんあるんだなあと、旅心がむくむくわいてきます。
旅行に行かないなら行かないでいいか・・・と思っていましたが、やっぱり旅が好きだー。
早くまた世界を旅できる日が来ますように。
100のやりたいことリストが埋まらない時のヒント:4001の願い
目標達成には自分のやりたいことを書き出す「100のやりたいことリスト」がいい。
でもいまだに100も出せてない・・・となると他の人のリストをのぞいてみたくなりませんか?
そこで、久しぶりに「4001の願い」を開きました。
この本は著者の願いが淡々とつづられている「The Wish List」を宇宙飛行士の向井千秋さんと旦那さんの万起夫さんが邦訳したものです。
4001もリストアップされているので、自分がやりたい!ものと、別に・・・というものがはっきりしします。
私がひかれるのは、はっきりと、2つの項目。
- 世界のそこにしかないものを体験すること:砂漠の探検や、カッパドキアにある自然にできた岩の煙突を見る、氷河が割れる音を聞く、など。
- 精神的にありたい姿:自分はなんて幸運なんだろうと考えるようにする、受けるに値する非難を受け入れる、子供が個性に誇りを持てるよう励ましてあげる、など。
今の自分は、旅をすること、人間的に成熟することが、やりたいことなんだなと気づきます。
数年前にこの本を買って、自分がやりたい!と思っていることには下線、すでに達成できたものには赤でチェックを付けました。自分用にアレンジして、いつ誰とその経験をしたか、なども書き込んでいます。たった数年前でも、今と同じところも違うところもあり。
人生の中で、違うフェーズでは他のことにぐぐっと興味がひかれることもあるので、数年おきに開いて、自分の気持ちを確かめたいと思います。
今回私の100リストには、ディズニーの裏側をのぞく、イースター島やエルミタージュ美術館に行く、ガラパゴス諸島でダイビング、など旅系が増えました。自宅でも十分楽しい、と強がっていたけれどどうやら旅行欲が高まっているようです。
コロナがおさまって、願いを一つずつかなえていけますように。
女性の怒りはポイント制。でも子供は一つのことで怒ろう。
長女(中学2年生)と次女(小学5年生)が二人でこそこそ話していました。
「お父さんはすぐ怒るし怒り方がこわいよね。でも一つのことに集中して怒るからわかりやすい。すっごく正論だから反論できないけど。」
「わかる~。お母さんはあんまり怒らないし怒り方が優しくていいよね。でもさ~、一つのことからあれもそうだった、これもだとか、違うことで怒り出すの、マジやめてほしい。」
「だよねー。」
・・・子供たちよく見てる!そして分析してる!小学校高学年と中学校にもなると侮れません。
「あまり怒らないけど、芋づる式に色んなことを怒り出す」
いわゆる「女性の怒りはポイント制」がまさに私にも当てはまっているんだなと、子供の客観的な目を通してわかりました。
きみたちが言うことを聞かなかったり、やってはいけないことをやるたびに、お母さんは我慢しているけど怒りポイントが貯まっているのだよ。そのポイントが限界に達したときに怒るから「あれも、これも」となるんだよ!
んー、でも子供から見ると「あれも、これも」と言われるのは嫌なのか。
気になったら、爆発する前に「何がいけないか」を分解して伝えるのが良いようです。
超ライフハックやってみた5(その後):25分働いたら5分休憩。自分を把握するにもいいツール。
「超ライフハックやってみた」その5のその後。(駄洒落みたい。)
「その5」でできていなかった25分働いたら5分休憩をやってみました。
気づいたこと3点。
①25分って意外と短い
驚いたのは「25分って意外と短い」こと。ぼんやりメールを見ていたり、ちょっと気がそれて他のことに手を付けてしまうと、25分でやれると考えていたことが半分しかできずに終わってしまう!ここにも時間の見積もりが甘いという自分の悪癖が顕著に出ていいます。
でも「25分」で強制的に区切られることで、午後はリズムがわかってきました。同じ25分でも集中すると長く感じるわ・・・と思っていたら、タイマーを仕掛け忘れていたなんてこともありましたが。
②5分って意外と長い
なんとなくテレワーク中は罪悪感があって仕事以外は何もしていませんでした。でも5分でお皿洗ったり、ものを片付けたり、ちょっとした家事を済ませていくと、あれれ、夕方なのに家事がたまってない!
そして5分毎に力を抜くと、首や肩に力が入っていたことに気づく!
たった5分の息抜きで、いろんなことができちゃうことがわかりました。
③1日の中で集中力ははっきりと下がる
夕方を過ぎたあたりから25分間集中が続かなくなってきました。よく言われていることだけど、同じ時間で区切られるからこそ、はっきり体感できます。
タイムログを取るといいよ、とよく言われるけれど、すぐつけ忘れたりして結局自分の時間の使い方が把握できないことが続いていました。
この「25分+5分」は自分を把握するうえでもとってもよいツール。オフィスでは「ピピピッ」とアラームを鳴らすのはためらわれるけれど、自宅では自由にできる。
テレワークのいま、やってみてとてもよかったです。
超ライフハックやってみた5:休息を増やして生産性を最大化&朝の使い方を変える
「超ライフハックやってみた」その5。
Hack11: 休息を増やして生産性を最大化する
Hack12: 朝の使い方を変えれば一生が変わる
遊びがあるからパフォーマンスが発揮できる。
入社して数年は毎日真夜中まで仕事、仕事。休日も仕事、仕事。車のラジオから流れてくる好きなバンドの曲に「あ、久しぶりに音楽聞いた・・・」と愕然とするほどのめりこんでいたのに、頭を使っておらず、大して生産的でも幸せでもなかったなあ・・・
ではどうすればよいか。
①体に負担をかけていることをやめる
私の場合、甘いものと睡眠不足。とうとう子供に「お母さん、太った?」と気づかれたこともあり、最近夜のお菓子をやめています。ほんの少しだけおなかのぽっこりが減ったような?まだはっきりとした成果は出ていないけれど、惰性で食べていたコンビニスイーツをやめると、少しいい気分です。カロリーと満足感が見合わないのに、ストレスで食べていたんだなあ。
②周りに反応することから1日を始めてはならない。自分最優先。
これまで、朝起きたら数分で会社のメールを開いていました。携帯でメールを確認できるのは便利だけど、あまり有意義ではありませんでした。最近はちょっと我慢しています。
本当は「毎朝1時間自己啓発に使う」とありましたが、そこまではまだできません。それでもすぐにメールに反応する他人重視より、朝ご飯に集中しておいしく食べるだけでも頭がクリアになっていると感じています。
③25分働いたら5分休憩
これはまだできていないのでこれからの課題。大事ってよく聞くんですけどね、ついやり続けた方がよい気がしてしまいます。時間貧乏です。
頑張り続けて成果が出ないってとっても悲しい。頭を使ってうまく休まないと。
超ライフハックやってみたシリーズ。
超ライフハックやってみた4:反対者にはむしろ「感謝」を送る
「超ライフハックやってみた」その4。
Hack09: 反対者にはむしろ「感謝」を送る
新しい考え方をする人は常に批判される。批判に感情的に反応しないで、批判に対処する方法を学んで前に進もう。
ではどうすればよいか。
①無益な批判は無視
SNS上で批判されたら無視して拒絶。無視は1秒あればできるけど、批判者が作り話をこしらえるのにはもっと時間がかかるから、最後には自分が勝つ。
仕事で、ものすごーく長いメールでこちらのふるまいを何度も批判をしてくる方がいて(しかも英語)、その人の名前がメールボックスにあるのを見るだけでダメージを受け、休日も引きずっていました。
これまでは一つ一つの批判に説明を返していましたが、最近では批判の部分はスルーし、仕事の内容にだけ返信しています。すると頑張って反論していた時より気分すっきり!仕事なので無視はしませんが、悩んでいる時間含め、自分時間をその人のために使うのはもったいなかったと気づきました。
②批判には「感謝」で応える
批判者があなたの仕事をやり玉に挙げるたびに世間の注目を高めてくれている!これはキングコングの西野さんもVoicyで言ってました。
有益な批判者には関わっていく。ただし相手をののしるようなことはしない。彼らから教わることは多いので感謝は忘れずに。
確かに前述の長ーいメールには、冷静になって見返すと学ぶこともありました。感情が逆なでされているときは気づくことができませんでしたが。まず「ありがとう、こんなに私のために時間を使ってくれて」といいながら、読むようにしています。余裕のないときは見なかったことにしちゃいますけどね。
超ライフハックやってみた3:超速学習法で「流動性知能」を高める
「超ライフハックやってみた」その3。
Hack05: 超速学習法で「流動性知能」を高める
新しいことを学び、新しい情報を統合する能力である「流動性知能」。学習効率を向上させる。
ではどうすればよいか。
①超速学習法FAST
- Forget:一度に集中できる情報は7つ。今学ぼうとしていること以外忘れる。
- Active:能動的に。学んだ情報だけでなく、印象や自分の考えも書いてみる。会議や講義で実践していますが、聞くだけより断然記憶に残ります。
- State:脳と体のコンディションを整える。
- Teach:教えると思うと頑張る。子供も、ダンスの先生になることで確かにモチベーション上がってました!
②二重Nバック課題
文字と表示された場所を覚えて、何個か前の文字・場所とあっているかを答えるトレーニング。説明しにくいけれど、脳のワーキングメモリが上がるらしいです。
私は携帯アプリ「Dual-N-Back Training」を試しています。単純に見えて難しい!約2週間の成果としては、だんだん上達しているのを実感します。しかも間をおいても一度できるようになったことは維持されている。
日常生活に効いている実感はまだないけれど、まず20日間続けてみます。
超ライフハックやってみた2:自分探しをやめて「自分づくり」をする
「超ライフハックやってみた」その2。
Hack02: 自分探しをやめて「自分づくり」をする
自分の強みを活用すること!受け身で強みを探すのではなく、自分はこんな人間になると決意し、他人の意見で右往左往するのではなく、情熱を注げる目標を自分の意志で追いかける。
ではどうすればよいか。
①最高の状態の自分を表現する言葉3つを1日3回目にする。
本当の自分は?自分の得意なことって何だろう?自分探しの袋小路はだれもが一度は陥ったことがあるはず。(私も何度も・・・)
でもなりたい自分を選ぶという考え方は新しい。なりたい自分のイメージを携帯電話のリマインダー機能で8時間おきに表示させることにしました。
私が選んだのは「時間・心に余裕がある」「決断が速い」「大事なことだけやる」。これらの言葉を表示するようになってから、ウェブ会議に早くログインしたり、目前のメールにその場で返信するようにしています。
表示されなくてもできるようになったら、次の言葉を選んでいきます。
②大好きなことをやる。
弱みを克服するしてもよくて人並みなのだから強みを強化すべき、というのはわかっていたし実践してきたけれど、興味のないことを無理やり学ばされる場合は熱中できることの1/10しか情報を吸収できないとは!だから興味のない講義や会議は眠くなるのか・・・
嫌いなこと:関心のないこと:楽しいこと=0:10:90という理想の姿には程遠いけど、楽しいことや興味のあることに時間を使っていきたいなあ。嫌いなことは放置するぞ。
「超ライフハックやってみた」その1。
超ライフハックやってみた1:脳エネルギーを本質に集中させる
「すぐれたパフォーマンスを発揮する秘訣って何?」
栄養や人間関係が重要!
500人近い成功者へのインタビューから、人生を楽しむためのハックを42にまとめた「シリコンバレー式超ライフハック」。
この42のハックのうち、いくつかをアレンジして実践してみました。
Hack01:「脳エネルギー」を本質に集中させる
1日は24時間しかない。意思決定に使えるエネルギーは限られているので、毎日一定数の意思決定しか行わないと決めてその予算の枠内で、本当に重要なことだけに集中して向き合うこと。
この考え方は「エッセンシャル思考」などでも書かれています。
がしかし!なかなか頼まれごとに「ノー」とは言いにくく実践できていませんでした。
でも最近決断することが多すぎて、オーバーフロー気味。決められない自分に、決断疲れの恐ろしさを実感。
ではどうすればよいか。
①行動をルーティン化して意思決定を減らす。
服装のバリエーションを3~4着にする。食事は数種類の固定メニューを繰り返す。
確かに、エアークローゼットやパルシステム・ヨシケイのセットメニューで、食事や服に関する決断を自分以外にまかせるのはすごく自分の負担を減らしてくれました。
うん、日常の中での意思決定はもっと減らせる。
最近では平日5日間の夜は3日分は時短ごはん、残りの2日分はヨシケイでセットしちゃってます。
洋服もエアークローゼットの組み合わせとワンピースを中心に着まわしています。組み合わせを考えなくて済むと非常に楽ちん。
②意思決定の中で「自分の人生に価値を加えていない」ものを挙げて今後その意思決定をしないと決める。
最近ついつい見てしまう漫画・小説アプリ。どれを読むか選ぶのはリラックス時間だと思ったけれど意外と意志力を使ってしまってました。
意識してちょっと選ぶのをセーブしてみたら頭がすっきりしたような気がします。
「ノー」というのはまだまだ苦手だけど、最近はメールをスルーして、大事な案件を先にできるようになってきました。
自分の決断力には限界があります!積極的に「ノー」と言わなくても、優先すべきものをちゃんと優先すると、決断力がアップすることを体感できます。
私の常識は20年前で止まっていた!FACTFULNESSと2030年の世界地図で思い知る。
アフリカの子供たちは貧困でかわいそう、男女の教育格差はすごく大きい、世界の多くの人々はまだ電気も使えない・・・
そんな考え方はもう過去の話。世の中をきちんと見るためには自分の中の常識をアップデートしていく必要がある。
そう思わせてくれたのがこの2冊。合わせて読むと、いかに自分の常識が古かったかを思い知らされました。
FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者:ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド
- 発売日: 2019/01/01
- メディア: Kindle版
FACTFULNESSは私たちが世界を誤解をしてしまう原因となる10の本能について語られています。
- 分断本能:世界がドラマチックに二極化していると思ってしまう。実際は世界の大半はほとんどが「中間層」にいる。
- ネガティブ本能:「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み。でもいまや世界の平均寿命は72歳。欧米の30年前の状況と今のアジアの状況は同程度。
- 直線本能:「世界の人口はひたすら増え続けている」というのは思い込み。すべての線の動きを直線で想像しがち。女性一人当たりの子供の人数は、この50年で5人から2.5人に急減。豊かになれば子供は減り、人口増加もゆるやかになる。
- 恐怖本能:「地震で9000人亡くなりました」と報道されても、同じ10日間で汚染水により9000人が亡くなっていることは報道されない。リスクは危険度x頻度なのに、ほとんど起こらないことに恐怖してしまう。
- 過大視本能:目の前の数字だけが大きく見える。「二酸化炭素をたくさん出している中国やインドはけしからん!」と言うより、国民一人当たりで考えてみよう。
- パターン化本能:一つの例がすべてに当てはまるという思い込み。ペンキを塗りなおしていない病院はお金がない・・・のではなく、金持ちを敬遠させてリソースを多くの人に使うという戦略。
- 宿命本能:「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み。アフリカはいつまでたっても貧困だ、というのは思い込み。数十年でビジネスの中心になる。
- 単純化本能:30歳の男性が受けている学校教育の期間は10年間。女性は・・・9年間。一年短いだけ。一つの視点だけでは世界は理解できない。
- 犯人捜し本能:「誰かを攻めれば物事は解決する」という思い込み。毛沢東が中国の出生率減少に影響していると思っていませんか?一人っ子政策は毛沢東の死後に導入、出生率にもあまり影響していない。
- 焦り本能:「いますぐ手を打たないと大変なことになる」と思うと冷静な判断はできない。現代の生活は差し迫った危機はほとんどないから、自分の焦りに気づくことが大事。
2030年の世界地図では、世界を変えるテクノロジーや新しい経済を紹介し、地理的・時間的に横断して未来の姿を見せることで、アジア、アフリカ、ヨーロッパの変化と戦略がつかめます。人口が増えていくアフリカは、助ける相手ではなく、ビジネスの大きなマーケットなのです。
子供の頃、海外旅行にいくと「すべて安い!」と驚いたものです。ところが最近は、どこにいっても日本と大きな物価の差は感じず、「円が弱くなったのかな」と考えていました。違いました・・・各国が進んでいるのです。
私の子供のころからは数十年も経っているのですが変化しているのが当たり前なのに、自分の中でのイメージがいかに変わっていなかったことか。
子育てだって、そうです。
「なんでYou Tubeばっかり見てるかな」「小中学生からLINEとかいいのかな」と、自分の頃とは違う子供たちの行動が目に付いていましたが、違って当たり前!
今の常識に目を向けず、自分の頃との比較ばかりしていると、心配の方向性がずれてしまいますね。
世界は進化している。わかっているつもりで理解していなかったその事実を、事実として受け止めて日常のとらえ方から自分自身をアップデートしていかないと、「いまどきの若いもんは」って言っちゃうようになるんだろうな。
1年前の自分から届いた手紙。目標は分割して設定すべきだなあ。
1年前の自分から、手紙が届きました。自分の字なのにさっぱり記憶にない・・・
といってもSFではありません。
1年前、北海道の知床に旅行していた時に泊まったのがKIKI知床ナチュラルリゾート。
そのロビーに設置されていたのが「未来郵便局」。
1通200円のレターセットを買ってポストに投函すると、約1年後に手紙が届くという素敵なプロジェクト。知床に加え、伊勢、横浜、宮城などにも設置されているようです。
1年前、家族みんなで1年後の自分に宛てて綴りましたが、すっかり忘れていました。1年前にはこんな状況になっているとは思いもよらなかったなー。
次女は「ダンスは始めていますか? Yes No」といった明確な問をいくつか書いており、「ほとんどYesだった!」と喜んでいました。自分で設定したゴールをちゃんと達成できていてとてもよい。
私は「仕事しすぎていませんか?ライフとワークのバランス、ちゃんととっていますか?」・・・No。ああ、この問い、何年投げかけ続けて達成できてないのだろう。こういうぼんやりとした問ではなく、分割したゴールを設定しないといけないなと、子供から学ばされました。
ここ数年つけている5年日記のおかげで、1年前の自分、2年前の自分、3年前の自分が何をしていたか、どこが成長できているか、という見直しはできるようになりました。
でもあまり未来の自分に向けた目標設定と、達成具合はきちんとできてないです。
今年から「100のやりたいことリスト」、しばらく放置していたので、見直して頑張ろう。
他者にどう相対していくか2。本の感想:他者と働く
多様性が大事な今だからこそ、あらためて他者にどう相対していくかを考える機会の2つ目。
それは「他者と働く」。 他者と違うことに気づいて価値があることに気づくクロスロードダイバーシティに対し、ではどう対処すればよいかについて書かれたのがこの本です。
ビジネスの課題には既存の方法で解決できる「技術課題」と、なんかよくわからないけど関係性がこじれて起こる「適応課題」があり、より解決が難しいのはこの「適応課題」。適応課題は、物事を解釈する枠組み「ナラティブ」が人によって異なることから生じています。
適応課題を解決するためには関係性を改める必要があります・・・っていうけど、考え方が違う人に合わせるのはしんどい。
他の人との関係には二つあります。
- 立場や役割によって道具的にふるまうことを要求する「私とそれ」。
- 相手の存在が代わりの効かないものであり、自分の中に相手を、相手の中に自分を見出す「私とあなた」。
私は、自分の好きな人たちとは「私とあなた」の関係を築いています。でも苦手な人と仕事をしなければならないときは、あまり時間も心も使いたくないので、あえて「私とそれ」の立場をとっていました。
適応課題の解決には自分のナラティブと相手のナラティブの溝に橋を架けることが重要。その第一歩は相手を変えることではなく自分のナラティブを変えてみること。
ではどうすればよいか?
プロセスは4つに分かれます。
- 準備:相手と自分のナラティブの溝に気づく。
- 観察:相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティブを探る。
- 解釈:溝を飛び越えて、橋が架けられそうな場所や架け方を探る。
- 介入:実際に行動することで橋を築く。
ポイントは「相手をよく見て、相手の立場に立ってみること」、そして繰り返すこと。介入した結果をまた観察して解釈、介入につなげていきます。
自分の提案に同意してくれなかった上司にムカッと思っても上司には立場があって言っているのかもしれない。
部下に対して正しいことを言ったとしても、それは正しい言葉で平手打ちになっていないか。
自分のナラティブを脇に置くと、自分が自分のナラティブでものをみていたことがわかります。
昨日、アメリカの担当者との会議がありました。
事前に「設定されている要求を満足していないから対応を考えて!」と言われて多くの質問があったので、「要求を満足しないと実施できないと無理をいわれるのではないか」と、なんとか論破しようという心構えで臨みました。
ところが、いざ会議が始まると資料をほとんど説明する必要もなく、「こういう方法も考えてみたけどできないか?」「できない理由を教えてくれないか?」「なんとかしてできるようにするため、一緒に最善策を考えよう」と言ってくれました。質問からも、よく資料を確認し、その上で私たちの立場に立って考えてくれていることがよくわかったので、一部の提案を取り入れて合意することができました。
相手が自分達の立場を理解してくれている、と思うとよりよい解を求めていこうという気持ちになります。
反論・反対されると心がざわつきますが、「私とあなた」という関係でとらえて、相手にただ合わせるのではなく、相手の立場に立ってみる。
難しいけど、されてみると気分がよくてすごく効果的だと実感したので、実践していきたいです。
他者にどう相対していくか1。クロスロードダイバーシティで多様な価値観を知る。
自分と人は違う。そんな当たり前のことを、心から理解し受け入れるのは難しい。
多様性が大事な今だからこそ、あらためて他者にどう相対していくかを考える機会が2つありました。今日はその一つ、クロスロードダイバーシティゲームについて。
クロスロードダイバーシティゲームとは、阪神淡路大震災から生まれた防災ゲーム「クロスロード」の発展形です。
「クロスロード」とは、災害を想定したどれを選んでも何等かの犠牲を払わなければならない問題が出され、自らの問題として考えたときの選択を明確にし、他の参加者の様々な考え方を聞くことで、防災について自分ごととして考えられるゲーム。
例えば「家族のように大事にしている犬を避難所に連れていく?Yesか、Noか?」など、絶対的な答えがない質問だからいろんな考えを聞くことができます。
クロスロードダイバーシティは、多様な人たちが働く職場で起きるジレンマを問題として取り上げることで、メンバーの多様な価値観に触れて相互理解を深めたり、考える力や想像力を養うことが目的です。
例えば「子供の保育園の迎えがあるのに上司に急なトラブル対応を頼まれた20代男性。妻は大事な会議中。トラブル対応をひきうけるか?」という質問。あなたならどう答えますか?
「No。家族を大事にすべき、というかそうありたい」という意見もあれば、「Yes。20代男性だったら社畜としてプライオリティは仕事」という意見も。
私の意見は「Yes。男性だろうが共働きだったらバックアッププランを準備していて然るべき!友達に迎えに行ってもらう、迎えに行った後に仕事をするなど、やり方は色々考えられるし事前の準備を整えておく気持ちは男性だろうと持っていてほしい」でした。
意見が違ってもいいんです。むしろ、意見が違ったほうがそれぞれの価値観がわかって面白い。同じYesでもそれを選択した理由は全く異なっていたり、同じ理由だけど選択はYesとNoになったり。まさにダイバーシティを体感できました。
私がよかったと感じたのは以下3点。
- 選択の理由を言語化することで自分の考え方を再発見できる。自分の考えが狭いことを知り、他の経験・考え方を知ることで思考を広げられる。
- 少数派の意見の尊さを知る。素晴らしいのはグループの中で1人だけ違う意見の場合、特別な賞がもらえるというゲーム設定。少数派になるとむしろ意見を言いやすくなる雰囲気により、自分と違う意見の価値がよくわかりました。
- 予行演習になる。困難に一度ぶつかると次からは対処しやすくなります。職場で出会いそうな難しい問題に対する自分の意見と、自分と異なる意見の両方が自分の中のデータベースに蓄積されるのは今後の判断に役立ちそう。
考え方や決断が全然違う人がいる、だから面白い。ゲームを通して、自分の考えが絶対ではないし他人の考え方って価値があるよね、というマインドセットを持つことが、他者に相対する一歩目だと思います。